新型コロナウイルス感染拡大で世界中が大混乱に陥っている今、新たな生活マナーとして『マスク会食』が取り沙汰されていますよね。
食べる器官と喋る器官が同じという事を、知っていてそんな要請をしているのかと耳を疑いました。
最初はね。
でも、これだけたくさんの重症者や死亡者を出しておいて、国と何も協力しないというのはどうなのでしょうか。
「マスクしながら食事なんてできんやん」
「つけたり外したり面倒やん」
「マスクの内側汚れそうやん」
確かにそうかもしれません。
でも、『案ずるより産むが易し』ということわざ通り、想像しただけで完全否定するのは良くないですよね。
そういうのを、『食わず嫌い』って言うのです。
ウイルス感染拡大を食い止めるために打ち出された『マスク会食』、一度くらいは体験してもいいのではないでしょうか。
そこで今回は、今話題の『マスク会食』の正しいやり方を解説していきます。
最初こそ違和感を覚えるかもしれませんが、案外すんなりと受け入れられるかもしれませんね。
そして、感染防止策としては意外と効果的なので、義務化する可能性にも触れたいと思います。
マスク会食の正しいやり方を解説!
神奈川県の公式サイトにて発信されている『マスク会食』ですが、ちゃんと見たことがなかったので、どのように紹介されているのかをおさらいしていきます。
飛沫の飛ぶシミュレーション映像が、めちゃくちゃ気持ち悪いですね・・・。
隣の人から青い物体が発射されて、それが、猛吹雪の雪が積もるごとく顔面から肩からベッタリと付着していく様子は、コロナが収まっても従来通りの食事形態に戻すのに抵抗を感じさせる映像となっていました。
情報としては必要かもしれませんが、見たくはなかった映像ですよね。
話を戻して、マスク会食のポイントをまとめます。
・来店したら着用していたマスクをマスクカバーにしまう
・手指をしっかりとアルコール消毒する
・飲食用の新しいマスクを着用する
・食事が運ばれるまではマスクを外さない
・食事をするときときもマスクを外さない
・飲食時のみマスクを外す
2020年を迎える前までは、こんな工程をふまなくても普通に食事を楽しめていました。
しかし2020年をさかいに私たちの食事のありかたは、大きく変わりましたね。
家族間の感染防止として、自宅にいるときでもマスク着用を推奨する人がいる時代に、マスクをしない時間といったらご飯を口に運ぶ瞬間だけになったとも言えそうです。
マスク会食、一見するととても面倒くさそうに思えますが、ひとつずつ解説していきます。
・飲食店には必ずマスク着用でいく
これはみなさん、すでに実践済みの光景です。
入店時の会話での飛沫を、店員さんや他のお客さんに飛ばして不快な思いをさせないためにも、鼻までしっかりと覆うのがマナーです。
・来店したら着用していたマスクをマスクカバーにしまう
外で着用していたマスクの表面には、コロナウイルスでなくても多くのウイルスやホコリがべったり付着しています。
帰宅時にコートを脱ぐように、そっとやさしく、マスクカバーにしまいましょう。
マスクの表面には触れず、耳のヒモのみをつまんで外すのがポイントです。
このとき、口には何の覆いもなくなるので、会話は厳禁です。
・手指をしっかりとアルコール消毒する
ウイルスが付着したマスクをしまったら、マスクで汚染されたかもしれない手指をしっかりと消毒します。
たっぷりのアルコールを手にとって、指の先を浸してから手のひら全体に塗り込めましょう。
各テーブルにアルコールが配置されていないことも考慮して、アルコールを持参することをおすすめします。
持参するアルコールはスプレータイプの場合が多いので、指先・手のひらがヒタヒタになるようにたっぷり吹きかけましょう。
このときも、口にはマスクをしていないので、引き続き会話は厳禁です。
・飲食用の新しいマスクを着用する
手指の消毒が終わったら、飲食用の新しいマスクを着用します。
ここで初めて、会話を再開することができます。
・食前・食間もマスクを外さない
『食べる』行為、つまり、料理を口に運ぶとき以外のマスク着用は必須です。
『白い歯を誰にも見られてはならない』、というミッションを遂行しているつもりでマスクをつけていると、ゲーム感覚で面白くなるかもしれませんね。
・飲食時のみマスクを外す
ご飯を口に運ぶ瞬間のみ、マスクを外すことが許されます。
お箸で料理をつかみ、同時に、マスクの紐に手をかけて準備します。
意を決したら片耳からマスクのヒモを外し、90°程度開いた状態で一気に料理を口に運び、速やかにマスクを掛け直します。
マスクの開閉は静かに行うこと。
料理も慌てず、静かに、一気に運ぶこと。
一口で入りきれない大きさの料理は、あらかじめ一口サイズにしておくと食事がスムーズになります。
マスク会食の感想
実際に体験した人の感想は、こんな感じでした。
「マスクが汚れそうで気をつかう」
「食べにくい」
「わずらわしい動作が加わる分、食事の時間が長くなる」
「これなら外食しなくてもいいかなぁ」
たしかに。
そこまでして他人との食事って、する必要があるのか??
はなはだ疑問に感じます。
マスク会食は実践が難しいけど効果は抜群!
マスク会食が難しい現実
実際に実践するとなると、不便な点が浮き彫りになります。
やってみるとわかるのですが、利き手じゃない方の手をマスクの一連の動作に取られてしまうので、食事に使える手は、実質利き手のみとなります。
外したマスクを片耳に、ダラリとぶら下げた状態にすれば両手が使えるようにはなりますが、口に運ぶ料理でマスクを汚してしまいそうになり、気になって食事に集中できません。
特に、千切りキャベツみたいな細かいものを箸で口に運ぼうものなら、ポロポロ落としてテーブルを汚すこととなり、見た目が悪いです。
そばやつけ麺なんていったら、はっきり言って腕が2本では足りないと感じるのではないでしょうか。
長年守られてきた伝統ある日本の食事でのマナー・・・、背筋を伸ばして左手にお茶碗・右手にお箸というスタイルが覆され、行儀の悪い犬食いとなってしまうのも否めません。
マスク会食を美しく実現するには、マスク専用の腕がもう1本生えてくれないことには、かなり厳しいのではないでしょうか。
マスク会食は感染防止に効果的
我が家では、そこまで頻繁に外食をするようなことがなかったこともあってか、「そんな窮屈な思いをしてまで外食をしたいとは思わない」という考えのもと、食事は自宅のみとなりました。
会社での昼食も抜き、ロッカーで人知れずお茶を飲むのみです。
近々20人弱で親睦会を開催すると言っていましたが、それももちろん率先して欠席します。
そうなんです。
マスク会食が受け入れられない人は、食事に誘われても行かないことを徹底して貫き通せばいいのです。
マスク会食の動画でもこんなふうに解説されていましたよね。
『しゃべる時のマスク着用を、コロナ禍における会食時の新しいマナーとして実践しましょう』と。
要するに、
・喋らず黙って食べることができる人は、喋らない
ということなのです。
行かない・喋らないとなれば、マスク会食は不要ということです。
しかし中には、
「仲間と一緒に楽しむ場が必要だ」
「食べながらおしゃべりがしたい」
という人がいますよね。
喋っているときに発射される飛沫が問題視されている中で、外食がやめられず、おしゃべりもやめられないのであれば、マスク会食を受け入れて実践するより他はありません。
マスク会食を実践すれば飛沫だけではなく、咀嚼した食べ物が口から飛び出すのもブロックしてくれるので非常に衛生的で、感染防止としては効果てきめんと言えるのです。
マスク会食が義務化されるかも?
マスク会食が苦手な人にとっては、非常に厳しい現実が待っているかもしれません。
2021年2月、大阪府知事の吉村氏がこんな提案をしていました。
「飲食店にはマスクを着用していないと入場禁止に」
「マスク会食を原則義務化できないか」
マスク会食が、なんと!義務化されるかもしれなというのです!
『原則』とついているということは、乳児や幼児や超高齢者など、マスクの着用が難しいと判断される人に対しては免除可ということになりそうです。
しかしマスク会食が義務化するとなると、いよいよ下着レベルでのマスク着用が現実化してきました。
昨年『マスクを、パンツと同様に着用する』なんて、嘘のようなネットニュースで見かけたことがありましたが、まさか本当になるときがくるとは思ってもみませんでした。
ただ、わたしなりの考えをつけ加えるなら、下着のように当たり前にマスク着用を求められるならば、食事処もトイレ同様、完全個室にするべきではないでしょうか?ということです。
イメージは、ネットカフェとかカプセルホテルみたいな感じです。
食事を、完全なる一人部屋で行うわけです。
だって単純に恥ずかしいですよ。
食べるときだけマスクを外して大きな口で頬張る姿を、他人になんて晒せません。
「他人の前で下着を外せますか?」というのと同等の恥ずかしさです。
マスク会食が義務化するなら飲食店は一蘭を見習うべき?
完全に個室にするとなると、店舗側に莫大な負担をかけることになってしまいます。
来店したお客さんにしても、狭い席に押し込められることになるので、圧迫感から息がつまりそうになるかもしれません。
そこで、とんこつラーメン専門店・一蘭の店内をお手本にするといいと思われます。
一蘭の店内は、『一人でもラーメン店を訪れても恥ずかしくないように』と、いち早くカウンター席が個室のように仕切られたことで有名なお店ですよね。
あの一蘭独特のカウンター席には、『味集中カウンター』という正式な名称があるそうで、ファンの間ではお馴染みなんだそうです。
コロナが流行るより前に友人3人で食べに行ったことがありますが、そのときの感想は「なんだ・・・、全然しゃべれんやん」でした。
しかし、今のご時世に一蘭の『味集中カウンター』の様式は、感染症専門家もうなずく、納得の飲食形態だったのです。
・両脇の仕切りで飛沫防止になる
・店員や他のお客さんに気兼ねすることがない
味集中カウンターを導入した本当の意味合いとは異なるものの、コロナ感染対策としては最強として、ファンは安心安全に食事を楽しむことができているのです。
味集中カウンターであればマスク会食は免れますし、お店側としても来店客に不自由を強いることもありませんよね。
マスク会食やり方を解説!実践は難しいが効果は抜群!義務化も提案?のまとめ
マスク会食の本質は、感染者がしゃべったときに撒き散らす飛沫にくっついて、ウイルスをバラ撒くのを防ぐというものです。
健康な人にとっては煩わしいだけのものに過ぎません。
しかし、無症状という人が存在する中で「自分は感染者じゃないからマスクは必要ない」という主張を、どのようにして証明することができるでしょうか?
できないんですよね、残念なことに。
他人からしてみると、その人がどんな行動をして感染しないための努力をしているかなんて、知り得ないことなのです。
そんなこと知ったこっちゃない、なのです。
だから、感染者も健康な人もみんな足並み揃えて『マスク会食』を実践し、協力しあわなければならないのです。
せめて、ワクチンが全国民にいきわたるまでとか、感染してもすぐに抑え込める特効薬が開発されるまでとかは、お互い、助け合わなければならないのです。
マスク会食が受け入れられない人は、自宅で食事を楽しみましょう。
外食の味が忘れられないのであれば、テイクアウトを利用しましょう。
マスクを外したときは、言葉を発しないようにしましょう。
それが今のルールです。
外食がやめられない、食事中も会話をしたいという人は、ぜひマスク会食で楽しいひとときを過ごすようにしましょう。
マスクをしていても、会話を慎みましょう。