あの『古畑任三郎』が、装いも新たに帰ってくるそうですよ!
古畑任三郎といえば、1994年~2006年と永きに渡りシリーズ化された刑事ドラマで、毎回の放送の視聴率が20%をこえるビックドラマでしたよね。
有名人から子役から一般人まで、古畑任三郎のモノマネをする人が相次ぐ大ブームが巻き起こりました。
全身黒一色に身を包み、腰から前傾姿勢となって指を額に押し当てて考える仕草が、なんとも特徴的なキャラクターでした。
そして、犯人に対して妙に丁寧で古臭い言い回しをするのが、これまでの刑事の姿と全く違っていました。
犯人を追い詰め早口でまくし立てるときでも、丁寧な言葉づかいが紳士的なんですよね。
なんといっても主人公の古畑任三郎と、部下の今泉慎太郎の個性がひかるコンビ設定が絶妙でした。
もう、何回見ても飽きません!
あのマンモスドラマがリメイクされるとなると、前作を凌ぐ個性の立った俳優さんでないと、田村版の古畑任三郎ファンは納得しないかもしれません。
そこで今回は、リメイク版・古畑任三郎で主人公は誰か相応しいのかについてまとめました。
現在、候補として名前が上がっているのが、阿部寛さんとオダギリジョーさんらしいのですが・・・。
古畑任三郎がリメイクで復活!キャラクター設定のおさらい
古畑任三郎は、パッと見は紳士的で優しい雰囲気を醸し出しています。
起用されていた田村正和さんのイメージかも知れませんが、古畑任三郎は線が細く病弱っぽさにみせかけていて、決して筋肉隆々ではありません。
体力勝負では絶対に勝てそうにない猫背姿が余計に、吹けば飛んでいってしまいそうな外見を作り上げていました。
興味がないことには一切やる気を示さず、しかし事件となると水を得た魚のように生き生きと一変します。
とにかく一事が万事、子供っぽいところがよく目立つキャラクターでしたよね。
耳をすませば、古畑の声が聞こえてくるんじゃないですか?ほら。
「今泉くん、帰ろうよ~」
「これは私の趣味じゃないよ~」
「来るんじゃなかったよ~」
他にも細かい設定がされていました。
・好 物/ 酢豚・魚肉ソーセージ・ハンバーガー・甘いもの
・愛 車/ セリーヌの限定モデルの自転車
・ペット/ 猫(ドモンジョ)
・身体的特徴/ 毛量がすごい・ボソボソ喋る・子供っぽい・負けず嫌い
・兄 弟/ 兄二人と弟
・好きなこと(謎解き)をしていると体調が良くなる
・拳銃を持たない・頭脳労働の刑事でとにかく頭がよく切れる
・ノーネクタイとサスペンダーで通している
ザックリ一言でまとめると、古畑任三郎は超ワガママ!
この一言に尽きますね。
あの自由奔放さを、田村正和さん以外の俳優さんで誰が表現できるのでしょうか。
古畑任三郎は田村正和のために生み出したキャラクター
古畑任三郎という役が、なぜあんなにも田村正和さんにハマっていたのでしょうか。
それは原作者・三谷幸喜さんが、田村正和さんをイメージして作り上げたキャラクターだったからです。
田村正和さん演じてもらいたくて、おしゃれでスタイリッシュな古畑任三郎が生み出されたのでした。
当初は、古畑任三郎のイメージを玉置浩二さんで作っていたそうです。
真っ黒でダークなイメージ・・・。
しかしキャラクターを膨らませているうちに、「いや違う、田村正和さんだ!」と思うようになった三谷幸喜さんは、一度目のオファーは断られるも、修正に修正を重ね了承してもらったという経緯があったのです。
田村正和さんのために作り込んだキャラクターですもの、シックリ来るはずですね。
古畑任三郎がリメイクで復活!フジテレビに心配の声
そんなワガママやりたい放題の古畑任三郎を、阿部寛さんorオダギリジョーさんでリメイクされるという話になっているのだそうです。
役者さんは置いといて・・・ドラマのリメイクと言えば、『GTO』や『イケメンパラダイス』などでフジテレビは失敗しているんだそうです。
やはり前作に人気があったからといっても、それに便乗(?)する形で二番煎じを作ったって視聴率は上がらず、一定して低空飛行の傾向にあるようです。
振り返ってみれば確かにどちらの作品も、最初の作品はスっと入ってくるし、面白く感じましたよね。
リメイク版も一応視聴はするものの、「なぜこの役者を使ってしまったんだ?」とか「前の作品のほうが面白かっただけに残念感が半端ない」とか・・・比較、してしまいます。
不一致感と違和感満載で結局「面白くない」という結論に達して、リメイク版は途中から見なくなってしまいました。
話を戻して。
フジテレビの上層部の考えでは、阿部寛さん起用で古畑任三郎を復活させる、となっているとのことです。
阿部寛さんは、役者としてはとても素晴らしい俳優で、アットホームなパパ役から偏屈な変わり者の役、堅物で寡黙なタイプ役までこなす素敵な方だと存じ上げています。
本当に歳を重ねるごとに深みがでるというか、渋さが増しますよね。
大好きな俳優の一人です。
しかし、古畑任三郎役となると・・・あの飄々とした無邪気な子供っぽさを、阿部寛さんから感じられません。
どちらかというと、ストイックでダンディなイメージではありませんか?
古畑任三郎は田村正和さんのイメージがあまりにも強すぎるので、濃くて渋い阿部寛さんとはマッチしていないように感じます。
単発ならまだしも、連続ドラマとしてのリメイクだったら一層のこと、ぜんぜん違う役名で新たに制作してほしいですね。
「なんかこの刑事、古畑に似てない?」
「原作者が三谷さんだからやないかな?」
くらいのほうが、視聴者は「そんなもんだ」とすんなり受け入れられるのではないでしょうか?
古畑任三郎がリメイクで復活!おすすめの俳優はこちら!
リメイクドラマとはちょっと違うかも知れませんが、宝塚歌劇団は同じ演目を何度も公演していますよね。
もちろん登場人物は全て同じです。
違っていたら、ぜんぜん違う物語になってしまいますからね。
たとえば、『風と共に去りぬ』。
どの時期のどの組のポスターを見ても、『風と共に去りぬ』だとわかるようになっています。
なぜならヒロイン・スカーレットという女性は、白のロングドレスにミントグリーンのリボン、肩までのセミロングヘアに真っ赤なルージュという、全員が全員、同じ装いをしているからです。
レットバトラーも浅黒い肌と口ひげ、黒髪でオールバックと、全員が同じ姿をしているから一目で『風と共に去りぬ』だとわかるのです。
古畑任三郎というキャラクターは、田村正和さんのイメージがガッチガチに染み付いているので、別の役者が演じるのは無理が生じます。
この方程式が覆らない限り、田村正和さんに寄せていない古畑任三郎は、もはや『古畑任三郎』ではないのです。
誰が演じてもスカーレットだとわかるように、誰が演じてもレットバトラーだとわかるように、古畑任三郎もまた、誰が演じても古畑任三郎でなくてはファンは納得しないでしょう。
猫背で
子供っぽくて
負けず嫌いで
黒のスーツがよく似合い
毛量が豊かで
酢豚をこよなく愛する男
これらの条件にあった役者といったら、もうこの人しかいないでしょう。
リメイク版・古畑任三郎を演じられるのは、木村拓哉さん以外には考えられません。
木村拓哉さんはSMAP時代、スマスマの中でパロディとして古畑拓三郎を演じています。
その時サプライズゲストとして出演された今泉慎太郎こと西村雅彦さんが、木村拓哉さんに思わず「似ている」ともらした程ですから間違いありません。
しかし、木村拓哉さんがジャニーズ事務所に所属している以上、再放送となると障害が起きるでしょうね。
古畑任三郎リメイクで続編決定?田村正和の役を一体誰が継承する?のまとめ
古畑任三郎の誕生秘話を知ってしまった今、リメイク版で復活させるのは難しいと感じました。
田村正和さんが好きで、何度も見返した古畑任三郎。
田村正和さんのために作られたキャラクターなのに、他の誰かがキャスティングされたって、それは決して古畑任三郎ではありません。
だったら『古畑任三郎』ではなく、『古畑任三郎の意思を継ぐもの』みたいな、全く違う人物で作り直してほしいと切に願います。
阿部寛さんは好きですが、イメージではありません。
どうしてもリメイク版を打ち出すのなら、実績のある木村拓哉さんを起用してほしいものです。
シリアスはどうかわかりませんが、飄々とした感じだけでしたら、大泉洋さんが古畑任三郎を演じてもいいかも知れませんね。
追記:
古畑任三郎を演じてこられた田村正和さんが、2021年4月3日にこの世を去りました。
ずっといつまでも、笑顔が素敵な俳優さんで、大好きでした。
ご冥福をお祈りします。
そして、古畑任三郎の原作者である三谷幸喜さんは、次のように発表しました。
「田村さんがいなくなってしまった今、古畑任三郎が事件現場に戻ってくることはもうありません」
やはり三谷幸喜さんの中でも、古畑任三郎は田村正和さん以外に演じられる人はいないと、思っていたのですね。
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