『この世界の片隅に』が、TBSの日曜劇場で連続ドラマとして放送されることになりました。
実はこの物語、2007年から約2年間連載された漫画が原作で、時代背景が太平洋戦争真っ只中の日本となっています。
原作者であるこうの史代さんが、広島県呉市出身のお祖母様と呉市で暮らしていた時期があり、その時に「この土地をモデルに描きたい」と思ったことで『この世界の片隅に』が誕生したそうです。
『この世界の片隅に』を全く知らない人にとっては、ちょっと重そうなテーマだと感じますよね。
漫画の連載が終わると、2011年8月5日に『終戦記念スペシャルドラマ』として、北川景子さん主演で実写化されました。
そして、2016年11月12日にはアニメーション映画として放映され、日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞し話題になりました。
このアニメーション映画を製作するにあたり、クラウドファンディングという手法で支援金を募り、たったの8日間で2,000万円を集めたことでも話題になりました。
「この映画が是非とも見たい」と強く支持されたことに他なりませんね。
そこで今回は、長く愛される『この世界の片隅に』が連続ドラマ化されるにあたり、ドラマの撮影現場や呉市の様子、劇中の音楽についてまとめました。
2018年の夏ドラマは熱くなりそうです!
この世界の片隅にドラマ撮影現場は?
『この世界の片隅に』は、主人公・すずが北條家に嫁いてきて多くの大切な命を失いながらも、夫や家族のあたたかさに触れる、4年間の日常を描いたものです。
あの悲惨な広島原爆投下シーンが、少し離れた呉市からは、異変を感じながらもあんなにもちっぽけに見えてしまう世界観にショックを隠しきれません。
主役である北條すず(旧姓・浦野)役を演じるのは松本穂香(まつもとほのか)さんです。
3,000人もの応募があった中で、5回にもわたるオーディションを勝ち抜き抜擢されたのが、松本穂香さんでした。
すず・松本穂香さん、すずの夫・松坂桃李(まつざかとおり)さんがクランクインしたその日、緊張していた松本さんに松坂さんが優しく話しかけるなどをして、徐々に緊張をほぐしたという様子をキャッチ!
北條夫婦の関係は、かなり良好のようです。
今回の連続ドラマでは、原作に登場していないキャラクターを絡めた仕様で作られています。
ということは、物語の内容が少し変わる可能性が大きいと予想されますね。
スペシャルドラマや映画とは違ってたっぷりの時間が取れる分、細かい描写や心情が新キャラを通して描いているのではないかと思われます。
すずの嫁ぎ先である北條家とご近所さんは、物語の舞台となる昭和19年から建っている古民家をなんと!緑山スタジオに移築!
呉市役所に協力を依頼、ドラマのために移築してくれる古民家を募ったのが2018年に入ってすぐのことです。
寒さが緩み始める3月中旬に協力していただける古民家を解体、花が咲き始める4月上旬から建築を開始と、とても大掛かりな作業も5月中旬にはオープンセットとして見事に完成したのです。
スタッフさんのこのドラマにかける『本気』が伝わってきますね。
90年以上も呉市を見守ってきた建物たちからは、貫禄さえ感じられます。
オープンセット以外のロケ地として有力なのが、エキストラを募集している地域です。
群馬県桐生市
茨城県大子町
東京都小金井市
神奈川県横浜市
こうしてみると東京や広島以外でも、色々な場所でロケが行われているようですよ。
この世界の片隅にドラマ舞台は呉市
物語の舞台が広島県呉市というだけあって、呉市や広島市内の風景もロケーションとして多く使われています。
その映像に映し出されるのは、実在する原爆ドームや広島城です。
灰ヶ峰は呉のシンボルで呉市ならどこにいても見ることができ、現在では『日本の夜景100選』にも選ばれています。
小春橋は、すずと夫・周作が会話をするシーンに。
境橋は、空襲にも焼け落ちることなく残っていたことでも有名な橋で、アニメーション映画には登場しました。
相生橋は、上空からは非常に目立っていたため原爆投下の目標にされました。
映画版では、すずと周作をさらった『ばけもん』が歩いた橋となります。
三ツ蔵は、呉の町に出る時に通る道にある蔵で、同じ蔵が三つ並んでいるのが存在感を出していますね。
「連続ドラマは、連載漫画ととても近い形の映像化だと思います。実写ならではの要素も楽しみです!すず達の日々を、皆さんと一緒に笑ったり泣いたりしながら、毎週見守りたいです!」
(こうの史代さんのコメント)
この世界の片隅にドラマ劇中音楽が豪華!
『この世界の片隅に』の劇中音楽を担当するのは久石譲さんです。
言わずとしれた、日本を代表する作曲家さんですね。
久石譲さんが脚光を浴びるキッカケとなったのが、宮崎駿監督のアニメーション映画『風の谷のナウシカ』でした。
余談ではありますが、『風の谷のナウシカ』には私もドはまりしまして、全てのセリフを暗唱したほどです。
なんと言っても作品を盛り上がるのに一役買うのがBGMで、BGMの良し悪しで作品が出世するかしないかが決まると言っても過言ではありません。
久石譲さんは『風の谷のナウシカ』のあとも、広くのジブリ作品に参加しています。
ジブリ作品以外にも『おくりびと』『BROTHER』『悪人』など、数々の話題作の音楽を手がけています。
民法の連続ドラマを担当するのは実に24年ぶりとなり、長年愛されている『この世界の片隅に』を更に盛り上がること間違いなしです。
涙あり、笑いあり、感動ありの最高作品となるでしょう。
この世界の片隅にドラマ化決定!撮影現場は呉市で劇中音楽が豪華!のまとめ
『この世界の片隅に』は、ただの戦争ドラマではありません。
人を愛し、愛され、人のあたたかさにふれ、北條家に嫁いだすずが懸命に生きた日常を描いたドラマとなっています。
移築されたオープンセットや、音楽家に久石譲さんを招いた壮大な世界観でドラマが展開していきます。
大切な人と一緒に暮らしている幸せに気づかせてくれる作品『この世界の片隅に』。
今から放送が楽しみですね!
因みに大盛況だったアニメーション映画は129分でしたが、2018年の暮れ頃に160分(31分拡大ヴァージョン)とパワーアップして再び映画が公開される予定となっているそうなんです。
こちらも併せて、公開が待ち遠しいですね。
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