日本の夏の風物詩となった『AKB48総選挙』。
2018年で第10回を迎えAKB48グループメンバーは、53枚目のシングルCDの選抜メンバーを選出すべく、『世界選抜総選挙~世界のセンターは誰だ?~』と銘打って6月16日土曜日にナゴヤドームにてイベントが開催されることが決定しています。
あまり関心がない人でも「今年もやるのか」「メンバー多すぎて誰がいるかわからないけど、なんとなく気になる」という人、多いのではないでしょうか。
これまで首位にいた古株の女の子たちも悠長にはしていられません!
新メンバーが加入するたびに自分の首位の座を脅かす存在が増えるのですから。
「私はファンが沢山つていて、人気があるのよ!」なんて昨年までの自分にふんぞり返っていると、あっという間に順位がひっくり返されます。
それが『AKB48総選挙』なのです。
公共の電波に乗せて、一体何をしたいのかと呆れてしまうイベントですが、その場にいるメンバーというのは、引きずり降ろされないか、踏み台されないか、「あわよくば私が一位を」と、虎視眈々と狙っています。必死なのです。
そこで今回は、このキャバクラみたいなシステム『AKB48総選挙』が誕生したわけや、目的、そしてファンやメンバーがどれだけ命をかけているかについてまとめました。
関心がなければバカらしいイベント『AKB48総選挙』の狙いを覗いてみませんか?
AKB48総選挙の仕組みとは?選挙制度が始まったわけ
日本政治の『総選挙』と言えは、衆議院解散及び衆議院任期満了によって、議員全員を選び直す選挙ですね。
AKB48総選挙とはメンバー全員を選び直すのではなく、メンバーの中から次の新曲を歌うメンバーや、ポジショニング・センターを決めるイベントです。
あくまで次の新曲を誰が歌うのかを決める総選挙であって、メンバーの人気ランキングを決めるものではないそうですが、実質人気ランキングをメディアを利用して大大的に発表しているイベントだと思っています。
多くの票を獲得し一位に選ばれし一人は、新曲を自分のイメージで作ってもらえメンバーを率いてセンター(一番目立つポジション)で歌える権利が与えられます。
順位によって格差があるようですので、一覧にまとめました。
1位~16位/『選抜メンバー』新曲を歌える
17位~32位/『アンダーガールズ』新曲通常版すべてのカップリング曲を収録
33位~48位/『ネクストガールズ』新曲通常版1typeのみカップリング曲を収録
49位~64位/『フューチャーガールズ』新曲通常版1typeのみカップリング曲を収録
65位~80位/『アップカミングガールズ』新曲通常版1typeのみカップリング曲を収録
81位~100位/『記念枠』
選抜メンバーに入らないと、目立った活動ができないということがよくわかりました。
選抜メンバーに及ばなかったアンダーガールズ以下はAKB48の陣形を取りながら、テレビなどでパフォーマンスすることは皆無ということのようですね。
かわいい衣装を身にまとい、かわいい振り付けで踊りながら歌うアイドルを目指してオーディションを受け合格しても、目立たなければ意味がありません。
上位に食い込むために彼女たちが、過呼吸になりながら必死になるのがわかりますね。
しかしそもそも、総選挙なるシステムを導入したのはなぜでしょうか。
総選挙という形を取る前までは、プロデューサーである秋元康さんなどスタッフによって、誰をセンターにもってくるか、誰をテレビに出してパフォーマンスさせるかなどを決めていました。
しかし、ある時ファンは気づくのです。
「いつも同じメンバーばかり前に出ている」
「自分が好きなメンバー(推しメン)は全然センターに上がってこない」
それは、メンバーの中でも同じ思いが渦巻いていました。
「いっつもあの娘ばっかり。えこひいきしている!」
えこひいきしているつもりはなくても平等ではないのも確かだと思ったのでしょう。
「だったらファンに決めてもらおうじゃないか」
秋元康プロデューサーは総選挙を謳ったのです。
AKB48総選挙の目的!ファンのために!メンバーのために!
どんどんメンバーが増えていき、現在は海外をも巻き込んだ巨大な組織となっているAKB48 グループ。
SKE48 名古屋・栄
NMB48 大阪・なんば
HKT48 福岡・博多
NGT48 新潟
STU48 瀬戸内7県を拠点
JKT48 ジャカルタ
SNH48 中国・上海
BNK48 タイ・バンコク
TPE48 台湾・台北
いつまでも支店で日の目を見ないアイドルではいたくありません。センターでみんなの注目を浴びたいし、一番輝ける場所に立ちたいのです。
秋元康プロデューサーとしては、最初でこそ「だったら、ファンの人に決めてもらうことが一番平等だ」なんて思ったかもしれませんが、ここまでくると全てのメンバーを覚えているのか疑問に思えますし、総選挙は都合の良いイベントと成り下がっているように思えてなりません。
兎にも角にもメンバー自身がセンターを狙うため、ファン獲得のために必死になります。
意識が高ければ活動の質も上がります。
質が良くなればファンが増え、CDやグッズなどの売上に貢献することになります。
秋元康さん、上手いことやりましたね。
総選挙の元祖
AKB48総選挙を思いついたのには、過去の実績があったからです。
一昔前、野猿という男性グループが活動していたのを覚えているでしょうか。
このグループは本当にユニークで、『とんねるずのみなさんのおかげでした』のスタッフさんで構成されていました。
2000年の秋。
9枚目のシングル『太陽の化石』をリリースするに当たり、新メンバーを加入させるも衣装が人数分に準備できなかっため総選挙を行い、不名誉の最下位となった一名が脱退したのでした。
当時、作詞として野猿に携わっていた秋元康さんはこれをヒントにして『AKB48総選挙』なるものを生み出したのです。
AKB48総選挙が迷惑でたまらない!世間一般の声
こんな事情があるともつゆ知らず、AKBメンバーやファン以外の一般の声は厳しいものです。
「AKB総選挙でテレビを私物化。本当に迷惑なアイドル」
「騒がしいし道路が混雑するし、仕事や遊びに出るのが憂鬱になる」
「マナーの悪いファンがいて困る。周囲に迷惑かけすぎ」
「AKBオタクはお金があっても常識がない」
「総選挙は集金システムで、ハマっている人は依存症な状態」
「借金しか残らない、ファンを追い詰める最悪なシステム」
「AKB48のCDで投票するルールは毎年変わらず、支店のメンバーは不利にある」
「投票のために買われたCDがミリオン達成することに腹が立つ」
「一人一票ではない」
嫌いよりも不快に思う人もいるようですね。
AKB48総選挙は残酷なゲーム!?ファンもメンバーも命を削る
メンバーにとって総選挙は、選挙後一年間の活動を大きく左右するとっても大切な選挙となっています。
推しメンを応援するがために、ファンは一人で大量のCDを購入することとなります。
ご存知の通り、選挙前に発売されたシングルCDに投票券が封入されているからです。
あちこちのCDショップを渡り歩いてお店の在庫を買い占めるファンがいるかと思いきや、業務用かとツッコミたくなるような、ダンボールでの大人買いをする人も続出しています。
こうなったらCDに投票券がついているというよりは、もやは投票券にCDがついてくると言っても過言ではありません。
CDの購入以外にも投票券をゲットする方法といえば、AKB関係の有料サイトに登録するというものがあります。
サイトに登録するとモバイル票という投票券が得られるのですが、1サイトに一票しか投票券をゲットすることができないようなのです。
やはりCDを大量に購入するしか、推しメンを応援でいないシステムのようですね。
しかし驚くなかれ!投票券をオークションで売りさばくという強者まで現れています。売れるから出品されるわけで、お金がモノを言う総選挙と言えるのではないでしょうか。
メンバーはCDを買ってもらうのに必死になり、ファンは投票券を一枚でも多く手に入れるため大金を叩くことになります。
投票には必ずお金がかかり、有料が故に応援するメンバーのためにファンは熱心になるのです。
6月はAKB48にとって、メンバーもファンも命を削る戦いが始まりなのです。
『AKB総選挙!センターへの思いに比例した金額!ファンの心理は?』も合わせてご覧ください!
AKB48総選挙の仕組みと目的!ファン・メンバーも迷惑で残酷なゲームのまとめ
AKB48総選挙は公共の電波を使ってキャバクラまがいなことをしてお祭り騒ぎです。
投票券欲しさに聞きもしないCDが大量に購入され、ミリオン突破したり、CDが捨てられたりと少々やりすぎだと思われます。
秋元康プロデューサー曰く「AKB48総選挙はクリーンではないがガチである」と明言していますが、迷言の間違いではないでしょうか。
10回目という節目を迎え、そろそろ原点に戻り総選挙を開催する本当の意味を思い出して欲しいですね。
芸能界。
そうまでして身を置きたいのか?と、頭を悩ませてしまいます。