
氷がない・・・。
悠真は冷凍庫を覗き込み、小さくつぶやいた。
ベッドの上でぐったりと横たわっている和臣は、顔を赤くして、息も荒い。

和臣、コンビニ行ってくるね。
和臣のほほを優しく撫でてポツリとそう言った悠真が、立ち上がろうとした瞬間——。
熱い手が、腕を掴んだ。

行かないで。
そばにいてよ。
かすれた声で、和臣が弱々しく呟いた。
そばにいてあげたい。
でも、氷があれば少しは楽になるはず。
いますぐ氷がほしいっ!
急に氷が必要になった、そんな経験はありませんか?
氷嚢を作りたいのに冷凍庫が空っぽ、飲み物を冷やしたいのに間に合わない——。
でも、今からコンビニに行くのも面倒。
そんなときに役立つのが、たった30分で氷を作る裏ワザです。
——悠真は、ふと思い出した。
(そういえば、母さんが前に言ってたっけ。アルミのトレイを使えば、30分で氷が作れるって。)

わかった、どこにも行かない。
・・・氷だけ作ってくるから、ちょっとだけ待ってて。
優しく和臣の手を握り返し、悠真はキッチンへ向かった。
使うのは、アルミ素材のトレーや容器。
この方法なら、通常数時間かかる氷作りが短時間で完了します。
「急いで氷を作りたい!」というときに役立つ、簡単な方法をご紹介します。
たった30分で氷を作る裏ワザ!
冷凍庫に水を入れても、普通なら氷になるまで数時間はかかりますよね。
でも、ある工夫をするだけで、約30分で氷を作ることが可能です。
急に氷が必要になったときに試してみてください。
準備するもの
◆ アルミ製の容器(使い捨て弁当パックやアルミカップなど)
◆ アルミバット(または金属製のトレー)
◆ 水
◆ 冷凍庫
手順(約30分で氷を作る方法)
1. アルミ容器に水を入れる
- 深さがある容器よりも、浅めの容器の方が早く凍ります。
2. アルミバットの上に置く
- アルミバットがなければ、金属製のトレーやフライパンでも代用OK!
- アルミは熱伝導率が高いため、水の冷却速度を速めてくれます。
3. 冷凍庫に入れ、30分待つ
- 冷凍庫のできるだけ冷気が当たりやすい場所に置くと、さらに効果的。
4. 氷が完成!
- 約30分後、表面がしっかり凍ったらOK!
- もし完全に固まっていない場合は、あと数分追加で冷やしてください。

この方法を使えば、緊急時でも氷を素早く作ることができます。
ぜひ試してみてください!
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なぜ30分で氷を作ることができるのか?
通常、水を冷凍庫に入れても氷になるまで数時間かかります。
しかし、この裏ワザでは金属の力を利用することで、冷えるスピードを大幅にアップさせています。
ポイントは「熱伝導率」
熱伝導率とは、熱をどれだけ早く伝えるかを示すものです。
たとえば、木のスプーンと金属のスプーンを比べると、金属の方がすぐに冷たくなりますよね?
それは金属が熱を素早く伝える性質を持っているからです。
この裏ワザでは、
◆ アルミ製の容器
◆ アルミバット(または金属トレー)
を使うことで、水の熱をすばやく奪い、冷却を加速させています。
アルミを使うと何が違うの?
普通のプラスチック製の製氷皿は、熱をあまり伝えないため、水がゆっくりと冷えます。
しかしアルミは熱をすばやく伝えるので、冷凍庫の冷気が水に一気に伝わり、短時間で氷ができるのです。
さらに時短するコツ!
✔ できるだけ浅い容器を使う(水の量が少ないほど早く凍る)
✔ 冷凍庫の奥や冷気が直接当たる場所に置く

この方法を使えば、普通なら数時間かかる氷作りをたった30分で完了できます!
30分で氷を作る裏ワザの注意点
この方法は便利ですが、いくつか気をつけるポイントがあります。
① 金属トレーやアルミ容器に触れると冷たすぎる
アルミや金属は冷たさを伝えやすいため、冷凍庫から取り出した直後に素手で触ると、肌にくっついたり、冷たすぎてびっくりすることがあります。
対策:取り出すときは布巾やミトンを使う。
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② 冷凍庫の開閉は最小限に!
冷凍庫を頻繁に開け閉めすると庫内の温度が上がり、氷ができにくくなることがあります。
対策:セットしたら30分は開けずに待つ。
③ 冷凍庫のスペースに余裕を持たせる
冷気がしっかり回るように、周囲にスペースを作ることが大切です。
ぎっしり詰め込んだ状態だと、冷却が遅れることがあります。
対策:アルミ容器の周りに余裕を持たせる。
④ 氷の出来上がりにムラがあることも
冷凍庫の冷気の当たり方によっては、部分的に凍り方に差が出ることがあります。
対策:できるだけ奥や冷気が直接当たる場所に置く。
⑤ アルミ容器から氷を取り出しにくい
アルミは熱伝導率が高いぶん、氷が容器に張り付いてしまうことも。
対策:容器の底を少しだけ流水に当てるとスルッと外れる。

この裏ワザを使えば、急に氷が必要になったときもたった30分で準備OK! ぜひ試してみてくださいね。
氷を30分で作る裏ワザ!の、まとめ
急に氷が必要になったときに便利な**「30分で氷を作る裏ワザ」をご紹介しました!
ポイントはアルミの力を活用すること。
裏ワザの手順
- アルミ容器(使い捨て弁当パックなど)に水を入れる。
- アルミバットや金属トレーの上にのせ、冷凍庫へ。
- 30分待つだけで氷が完成!
これはアルミが熱をすばやく伝える性質を利用した方法で、普通の製氷皿よりも圧倒的に早く凍らせることができます。
注意点
- 金属部分に素手で触ると冷たすぎるので注意!
- 冷凍庫の開閉は最小限にする。
- 氷を取り出しにくい場合は、底を少し流水に当てる。
「今すぐ氷が欲しい!」 そんなときに役立つこの裏ワザ。
いざという時に備えて、ぜひ覚えておいてくださいね!
★おまけ★

できた。
悠真はそっと、できたての氷嚢を和臣の額に当てた。
ひんやりとした感触に、和臣の瞼が微かに震える。

・・・ありがとう。
小さく呟く和臣を見つめながら、悠真はふと昔のことを思い出した。
——あれは、まだ付き合う前。
悠真が風邪を引いたとき、和臣は一晩中つき添ってくれたことがあった。
熱でぼんやりする中、和臣の手の温もりが心地よくて。

『風邪は、人に移すと治るらしいぞ。』
そんなことを言って、不意にくちびるを奪われた。

(あの時、すっごくびっくりした・・・。)
それなのに今、目の前にいる和臣はぐったりしていて、どうしようもなく弱々しい。
・・・少しでも楽になるならと悠真はそっと顔を近づけ、和臣のくちびるに軽く触れた。

・・・っ!
和臣の身体がびくりと震えるも力が入らないのか、悠真を押し返すことはできない。

・・・お前・・・。

俺も、同じことしてみたくなった。
にこっと微笑む悠真。

ふざけんな・・・。
風邪、移るだろ・・・!

いいよ、それで和臣が少しでも楽になるなら。
弱々しく呟く和臣だったが、抵抗することなくそのまま瞼を閉じた。
悠真は、もう一度そっとくちびるを重ねる。

・・・早く治して、また元気な和臣に戻ってよ。
そしたら、今度はちゃんとしたのを、しよ?

・・・お前が看病してくれるなら、もう少しだけこのままでもいいかもな。
そう言った和臣の声は、微かに甘さを帯びていて――悠真の胸が、ふっと熱くなった。