休日の午後、キッチンで和臣が新しいマグカップを手にして悩んでいた。
ソファで雑誌をパラパラめくっていた悠真が、しびれを切らして和臣に話しかける。
お前さっきから何やってんの?
悠真、ちょっと来てくれない?
お揃いのマグカップ買ってきたんだけど、シールが全然剥がれないんだよね。
ハートとお互いのイニシャルがあしらわれた白いマグカップ・・・、和臣って意外とメルヘンチックなんだなぁと思いながら、もう一つのカップを手に取った。
ほんとだ、これ結構しっかり貼られているね。
でも大丈夫だよ。
俺、簡単に剥がす方法を知ってるから。
誰しもが一度は経験したことがある、食器のシールが剥がれなくて困った場面。
どうする?食器に貼られたシール
この記事では、そんな悩みを一発で解決する電子レンジを使った簡単で効果的な裏ワザをご紹介します。
とくに新しい食器を使う際、シールが残っていると気分がだだ下がりになっちゃいますからね。
え、本当?
力技しかないと思ってた。
いやいや、電子レンジを使えばすぐ剥がれるよ。
今からやってみようか。
食器のシールをスッキリ剥がして解決する方法を、手順や注意点とともに詳しく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
電子レンジを使った裏ワザの手順
「シールが剥がれない!」と困ったとき、ついつい爪でこすったり、お湯でふやかそうと試みる方も多いと思います。
でも、これらの方法ではシールが破れたり、接着剤が残ってしまったりして、かえってストレスになることもありますよね。
そこで試してほしいのが、電子レンジを使った裏ワザです。
実は、シールの接着剤は熱に弱い性質があります。
電子レンジで温めることで接着剤を柔らかくし、簡単に剥がせる状態にすることができるんです。
この方法なら力もいらず、道具もほとんど必要ありません。
それでは電子レンジを使った、簡単裏技シール剥がしの手順を詳しく解説します。
準備するもの
- 水
- シールされた食器
- 布やキッチンペーパー
- 電子レンジ
手順
- 1.シール部分を水で濡らす
シール全体に水をかけて湿らせます。
これにより、粘着剤が柔らかくなり剥がれやすくなります。
- 2.食器の中に水を入れる
食器の半分程度まで水を入れます。
これが電子レンジで加熱する際の熱源となりますし、食器が過度に熱くなるのを防ぎます。
- 3.電子レンジで加熱する
電子レンジに食器を入れ、30秒ほど加熱します。
加熱時間は食器の厚みや電子レンジの出力によって調節してください。
- 4.取り出してシールを剥がす
加熱が終わったら、食器を取り出します。
シール部分を軽く触ってみて、簡単に剥がれるようになっていれば成功です。
- 5.仕上げの洗浄
布やキッチンペーパーでこすると、残った粘着剤も取り除けます。
台所用洗剤を使ってきれいに洗い流しましょう。
えっ!?ほんとに剥がれる!
スルスルって、ほらみて、悠真!
だから言ったろ?電子レンジを使ったら簡単だ・・・って。
シールが剥がれない理由
[なぜこんなに剥がれないの?」とイライラした経験、誰しも一度はありますよね。実はこれ、シールの接着剤の特性と、貼られている素材の違いが原因なんです。
シールの接着剤
まず、シールには強力な接着剤が使われている場合があります。
この接着剤は、輸送中に剥がれないようにするためや、長期間貼り付けたままでも耐えられるように設計されています。
とくに安価な食器に使われるシールは、コスト削減のために剥がしやすさが考慮されていないことが多いんです。
その結果、手で剥がそうとしても、接着剤がしつこく残ったり、シールが破れてしまったりするんですね。
シールの接着剤が強力な理由は、知れば納得だよね。
- 輸送中の剥がれ防止
- 長期間の耐久性
- コスト削減
シールする対象の素材
さらに、シールが貼られている素材がガラスや陶器の場合、表面が滑らかで接着剤が強く密着しやすくなります。
とくに陶器は表面に小さな凸凹があるため、接着剤がその隙間入り込み、より強固にくっついてしまうことがあります。
また、時間が経つと接着剤が固まってしまい、さらに剥がれにくくなることも。
これに加え、温度や湿度の変化によって接着剤が素材と科学的に結びつく場合もあるんです。
これが「力技で剥がしても全然取れない!」という状態を引き起こす理由です。
一見するとツルツルしている表面も、拡大してみれば細かい凸凹があるだなぁ。
そこに強力な接着剤が入り込んで固まれば・・・、手で剥がせないのも納得。
このような強力な接着剤でも、適切な方法を使えば簡単に剥がすことができます。
その鍵となるのが「温める」ことでしたね。
電子レンジを使って、接着剤を柔らかくして簡単に剥がしちゃいましょう。
注意点
電子レンジを使う際には、以下の点に注意してください。
電子レンジ対応の食器か確認
ガラスやセラミックなど、電子レンジで安全に使用できる食器のみで試みてください。
金属製や電子レンジ非対応の食器では絶対におこなわないでください。
加熱時間を守る
過剰な加熱は食器が割れる原因になります。
かならず短時間から試し、様子を見ながら調整しましょう。
高級食器の場合は慎重に
高価な食器は、シールが簡単に剥がれる使用であることが多いので、この方法を使わずに手で剥がすのがオススメです。
代用できる方法
電子レンジが使えない場合は、以下の方法も試してみてください。
◆ お湯につける
シール部分をお湯につけて粘着剤を柔らかくし、ゆっくり剥がします。
◆ ドライヤーを使う
シール部分にドライヤーの熱を当てて粘着剤をあたため、剥がしやすくします。
食器のシールが簡単に剥がれる裏ワザ!の、まとめ
食器に貼られたシールがなかなか剥がれず困っている場合、電子レンジを使った裏ワザが非常に効果的です。
この方法は、電子レンジ対応の食器であれば簡単に試せて、シールを剥がずストレスを解消できます。
●シールが剥がれにくい理由は接着剤が乾燥して固まってしまうことにあります。
この状態を解消するには、温めて接着剤を柔らかくすることが重要です。
●電子レンジを活用することで、短時間で効率的にシールを剥がす準備が整います。
準備するものも少なく、手順も簡単なので、誰でも気軽に試せます。
●この方法は高級食器に貼られたシールには不要かもしれませんが、安価な食器や普段遣いの食器に役に立つこと間違いなしです。
食器のシールを剥がすのに苦労している方は、ぜひ電子レンジを使ったこの裏ワザを試してみてください。
簡単で手間もかからず、驚くほどスムーズにシールが取れて、気持ちよく食器が使えるようになりますよ。
注意点を守れは、大切な食器を傷める心配もありません。
★おまけ★
シールがきれいに剥がれたお揃いのマグカップを手に、和臣と悠真はリビングのソファに並んで座っていた。
カップにはたっぷりと注がれたコーヒーの湯気が立ち上り、部屋にほのかな香ばしい香りが漂っている。
やっぱりお揃いのマグで飲むと、なんが特別感あるよな。
大げさだって。
でも、まぁ、わからなくもないかな。
カップを眺めながらポツリと言った和臣に、くすっと笑った悠真が自分のマグをかる持ち上げ、口元に運んだ。
一口飲んだ和臣は、ふっとため息をついて目を閉じた。
コーヒー、めっちゃうまい。
やっぱりお前が淹れるのが一番だわ。
なにそれ、普通に褒めてるつもり?
それとも狙って言ってる?
悠真が疑わしげに目を細めると、和臣はおどけた表情で肩をすくめる。
狙ってるに決まってんじゃん。
昼真っから、甘いのもたまにはいいだろ?
悠真は顔を赤くしながらも、少しだけ照れたように笑った。
ほんと、昼間っからなに言ってんだか。
じゃあさ、夜も同じこと言うか試してみる?
ばか。
ほら、覚める前に飲みなよ。
和臣の冗談に、悠真はあきれたようにカップを置き、軽く彼の肩を叩いた。
そんなふたりのやり取りに、窓の外から差し込む柔らかな日差しが優しく包み込む。
剥がしたばかりのお揃いのマグカップが、これからもふたりの生活に温かな彩りを加えてくれることは間違いない。