くそっ、なんでこんなに固いんだよ…!
大学の掲示ポスターを作るために、貸し出された油性ペンを手に取った和臣。
しかし、どのペンもキャップがガッチリと固まり、指の力だけではびくともしない。
ねじっても引っ張ってもダメ。
イライラしながら何本目かのペンに挑戦していると、後ろから声がした。
何してんの?
振り向けば、悠真が不思議そうにこちらを見ていた。
油性ペンのキャップが固くて開かない!そんな経験、誰しも一度はあるのではないでしょうか?
力を入れてもビクともしないし、無理に開けようとすると手が滑ってインクが飛び散ることも…。
今すぐ使いたいのに・・・、接着剤でもついてんじゃないの?
ポスター作らなきゃいけないんだけど、マジックのキャップがどれもこれも開かなくてさ。
なるほどね。
でも、それなら簡単に開ける裏ワザがあるよ。
悠真はそう言って部屋の隅へと向かい、何やら分厚い雑誌を手に取った。
そんな厄介なキャップ問題を、ある身近なアイテムを使って簡単に解決できる裏ワザがあります。
道具も特別な力も不要!サッと試せて、ストレスなくキャップを開けられる方法を紹介します。
まあ見ててよ、あっという間に開けてやるから。
固い油性ペンのフタが簡単に開く!裏ワザを公開
油性ペンのキャップが固くて開かない・・・そんなときに、無理に力を入れると手が痛くなるし、勢い余ってインクが飛び散ることも。
でも、ある身近なアイテムを使えば、驚くほど簡単に開けられます。
特別な道具も力も必要なし!力任せに引っ張る前に、ぜひ試してみてください。
準備するもの
◆キャップが開かない油性ペン
◆厚みのある本(雑誌、単行本、分厚いノートなど)
※新聞や薄い雑誌だと挟みにくいため、ある程度の厚みがあるものがベスト
裏ワザの手順
- 本を開き、真ん中あたりのページを少し開いた状態にする。
- 固くなったキャップの部分を、その開いたページの間にしっかり挟む。
- 本を片手でしっかり押さえながら、もう片方の手でペン本体を引っ張る。
- テコの原理でキャップがスルッと外れる!
こういうのは力じゃなくてコツがいるんだよ。
悠真が本を手に取ってキャップを挟み、ペンを軽く引っ張ると…ポンッと外れた。
うそ、そんな簡単に!?
ほらな?俺を頼って正解だったでしょ?
なぜこの裏ワザで簡単にキャップが開くのか?
油性ペンのキャップが開かなくなる原因は、大きく分けて 「密着による摩擦」 と 「乾燥したインクの固着」 の2つです。
- 密着による摩擦
キャップとペン本体は、密閉性を保つためにぴったりとはまる設計になっています。そのため、時間が経つと摩擦が強まり、手の力だけではなかなか引き抜けなくなります。無理に開けようとすると手が滑ったり、余計に力が入りすぎてインクが飛び散ることも。 - 乾燥したインクの固着
長期間使っていないペンだと、キャップの内側やペン先の周りでインクが乾燥し、接着剤のように固まることがあります。これが「キャップがガッチリくっついてしまう」原因です。
本を使うとキャップが開きやすくなる理由
この裏ワザは、本のページの間にキャップをしっかり挟むことで 「摩擦を利用して強い固定力を得る」 のがポイントです。
- テコの原理が働く
本にキャップを挟むことで、キャップ部分はしっかり固定されます。その状態でペン本体を引っ張ると、 キャップに均等な力がかかる ため、余計なねじれやズレが起きずにスムーズに開けられます。 - 手の力を分散できる
手で直接キャップを引っ張ると、指先に力が集中して滑りやすくなりますが、本に挟むことで 指だけでなく腕全体の力を使える ようになり、無理なくキャップを開けることができます。 - 手が滑る心配がない
本をしっかり押さえておけば、キャップが固定されるため、手が滑ることなく安全に開けることができます。
この方法なら 力の弱い人でも簡単にキャップを開けられる ので、「どうしても開かない!」と困ったときは試してみてください!
この裏ワザに適した本・適さない本
◎ 適した本
厚みがあり、しっかりとした重みのある本
→ 辞書、専門書、ハードカバーの小説、漫画の単行本 などが最適。ページ数が多く、安定感があるのでキャップをしっかり固定しやすい。
紙質が滑りにくい本
→ ザラザラした紙質の本や、分厚いノート など。キャップがズレにくく、しっかり挟める。
手で押さえやすいサイズの本
→ A5〜B5サイズの本(教科書や参考書くらいの大きさ) がベスト。大きすぎず小さすぎず、安定感がある。
△ 適さない本
薄すぎる本や冊子
→ 雑誌、パンフレット、文庫本 などはページ数が少なく、キャップをしっかり固定できないので不向き。
ツルツルした紙質の本
→ 光沢のある雑誌や写真集、画集 などはキャップが滑りやすく、固定しづらい。
とても大きい本(A4以上)
→ 図鑑や大型の写真集 などはサイズが大きすぎて片手で押さえづらく、安定しないため不向き。
もし適した本がない場合は?
厚手のノートや新聞の束 でも代用可能!キャップをしっかり固定できるものなら、本以外でもOK。
この裏ワザを実践する際の注意点
① 本を強く押さえすぎない
キャップを固定するために 本を押さえる力が強すぎると、表紙やページが折れたり破れたりする 可能性があります。
本を傷めたくない場合は、なるべく 厚みがあるしっかりした本を使う のがコツ。
② 片手で本を押さえ、もう片方でペンを引っ張る
力のバランスが悪いと、本が動いてしまいキャップが開かないこともあります。
本を安定させてからペンを引っ張る ことで、スムーズにキャップが外せます。
③ 強く引っ張りすぎるとペンが飛ぶ可能性あり
キャップが突然外れると、勢い余ってペンが飛んでしまう こともあるので注意。
ペンの先が服や壁につかないよう、ペン先を下向きにしない のがポイント。
④ キャップが壊れている場合は無理をしない
キャップが割れていたり、ヒビが入っていたりすると、無理に引っ張るとさらに壊れる ことがあります。
その場合は、この裏ワザを試す前に、キャップの状態を確認しておくと安心です。
⑤ 適した本を選ぶ
先ほどの説明にもあったように、薄すぎる本や滑りやすい本は使いにくい ので注意が必要です。
適した本がない場合は、新聞紙や厚めのノートを重ねるなどして代用 するのもアリです。
この裏ワザを試すときは、ペンや本を傷つけないように気をつけながら、力加減を調整して やってみよう!
固い油性ペンのフタが簡単に開く裏ワザ!の、まとめ
固くなって開かなくなった油性ペンのフタを、簡単に開ける裏ワザをご紹介しました。
裏ワザの方法は、厚みのある本にキャップ部分を挟み、片手で押さえながらペンを引っ張るだけ で簡単に開く!とういうものです。
裏ワザのポイントと注意点をおさらいしましょう。
・ 適した本は 分厚くて表紙がしっかりしたもの。逆に 薄すぎる本やツルツル滑る本は不向き。
・ 力加減に注意! 無理に引っ張るとペンが飛んだり、本が傷んだりする可能性あり。
・ キャップが破損している場合は無理せず別の方法を検討しよう。
この裏ワザを知っておけば、もうキャップが開かずにイライラする必要なし!
次からはサッと開けて作業に集中できますよ!
★おまけ★
ほら、これで全部開いたよ!
悠真の裏ワザは見事に成功し、ガチガチに固まっていたペンのキャップはあっさり開いた。
和臣は驚きつつも「すげぇな、ありがとう」と礼を言い、そのままポスター作りに集中し始める。
しかし——なんだろう、この妙な寂しさは。
・・・・・・。
静かになった部屋に、ポスターを描くペンの音だけが響く。
悠真はじっと和臣の背中を見つめたあと、ゆっくりと歩み寄り、そして後ろからそっと腕を回した。
ん?
和臣が少し驚いたように振り返るが、悠真はただ優しく抱きつくだけ。
ポスター作りの邪魔をしないように、力を入れず、そっと寄り添う。
・・・どうした?
別に。
和臣、集中しすぎてて構ってくれないから・・・。
拗ねたような声が耳元で囁かれる。
和臣は苦笑しつつ、悠真の手をポンポンと軽くたたいて「ちゃんと気にしてるよ」のサインを送る。
・・・ほんとに?
悠真が上目遣いで聞くと、和臣は手を止めて振り返る。
そして、少しだけ考え込むような仕草を見せたあと、不意に悠真の腕を引いた。
わっ——!
そのまま悠真を自分の膝の上に座らせる。
これなら寂しくないだろ?
耳元で低く囁かれ、悠真の心臓が跳ねる。
まさかこんな形でくっつくことになるとは思わなかった。
・・・いや、これじゃ逆に邪魔じゃない?
大丈夫、片手なら動かせる。
そう言いながら、和臣は器用に片手でポスター作りを続ける。
悠真は戸惑いつつも、和臣の肩にそっと額を預けた。
・・・終わるまで、こうしててもいい?
好きにしていいよ。
優しくポンポンと背中を叩かれながら、悠真は目を閉じる。
ほんのり漂うインクの匂いと、和臣のぬくもり。
(・・・もうちょっと、このままでいよう)
ポスター作りの邪魔にならない程度に、そっと身を寄せながら、悠真は静かに微笑んだ。